設立の経緯
現代医学の進歩は、多くの病気の原因を解明するとともに、その治療方法を確立して人々の健康の増進に大きく寄与してまいりましたが、今日なお原因が究明されず、治療方法も確立されていない病気は多く、その患者も相当数おられます。このため、患者の方々の苦しみやその家族の方々の経済的、精神的負担は大きく、また、誰がいつどこで罹患するかもしれないという不安があり、国民の関心は高くなっております。
このような難病の原因を解明し、治療方法を開発するには、医学はもちろん薬学をはじめ関連諸科学の連携と協力が重要です。より幅広い研究体制つくりや研究開発の方途を講ずるためには、政府の行う研究の助成にとどまることなく、民間資金による積極的な協力活動が望まれてまいりました。
このような情勢の中で、経済界をはじめ各方面からも積極的な協力を進めようとする気運が高まり、難病に関する研究の推進とその基礎となる医学研究の振興を図るために、各方面のご賛同を得て、昭和48年10月、財団法人医学研究振興財団が設立され、昭和59年9月には財団法人難病医学研究財団と名称を変更いたしました。その後、平成20年12月の公益法人制度改革に伴い、平成23年4月1日付けをもって、政府から公益財団法人としての認定を受け、公益事業への更なる取り組みを行っております。
目的
難治性疾患等に関する調査研究の実施及び助成、関係学術団体等との連携並びに関係情報の収集・提供及び知識の啓発・普及などの公益活動等の推進により、科学技術の振興並びに国民の健康と公衆衛生及び福祉の向上に寄与することを目的とする。
事業内容
本財団の目的を達成するため、難治性疾患等に関する次の事業を行う。
(1) 調査研究の実施及び調査研究事業への助成
(2) 注目すべき研究業績等に対する顕彰
(3) 学術団体との連携及び協力
(4) 情報の収集及び提供
(5) 知識の啓発、普及
(6) 医療従事者等に対する技術研修の実施
(7) 書籍及び電子媒体等の編集、発行及び販売
(8) その他本財団の目的を達成するために必要な事業